29日(土)に秩父宮ラグビー場で行われる「リポビタンDチャレンジカップ2024」マオリ・オールブラックス戦に出場するJAPAN XVの試合登録メンバーが発表された。
日本代表でキャプテンを務めるリーチ・マイケルは今試合出場せず、HO原田衛(東芝ブレイブルーパス東京)とSH齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス)が共同キャプテンを務める。
![リザーブメンバー入りした佐藤健次](/img/2024/0627/b4098add247dc3fd55df23ab16c8d523_original.jpg)
リザーブメンバー入りした佐藤健次
本試合はキャップ対象試合ではないが、LO桑野詠真(静岡ブルーレヴズ)とSH小山大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、WTBヴィリアミ・ツイドラキ(トヨタヴェルブリッツ)が先発。リザーブにはHO佐藤健次(早稲田大学4年)、PR森山飛翔(帝京大学2年)、LO本橋拓馬(帝京大学4年)の大学生3名が入った。
![PR森山飛翔](/img/2024/0627/586a2ffb0e0b30a99702e04f76c83407_original.jpg)
PR森山飛翔
菅平合宿参加メンバーは9名。「超速ラグビー」を強敵マオリ・オールブラックス相手にどこまで体現できるか。
JAPAN XV マオリオールブラックス戦試合登録メンバー
☆:2023年ワールドカップスコッド ※:菅平合宿参加メンバー
◎:バックアップメンバーなどから招集
PR 三浦昌悟(トヨタヴェルブリッツ/10)※
HO 原田衛(東芝ブレイブルーパス東京/1)共同主将
PR 為房慶次朗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/1)※
LO 桑野詠真(静岡ブルーレヴズ/0)※
LO 小瀧尚弘(神戸スティーラーズ/11)※
FL 下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス/5)☆
FL 山本凱(東京サントリーサンゴリアス/1)
NO8サウマキ アマナキ(コベルコ神戸スティーラーズ/4)☆
![桑野詠真(左)と三浦昌悟(右)](/img/2024/0627/2ec2757ba2bbfeb59ba7f5e3b5cfd242_original.jpg)
桑野詠真(左)と三浦昌悟(右)
SH 小山大輝(埼玉パナソニックワイルドナイツ/0)
SO 山沢拓也(埼玉パナソニックワイルドナイツ/7)
WTB 根塚洸雅(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/2)※
CTB サミソニ・トゥア(浦安D-Rocks/1)
CTB 長田智希(埼玉パナソニックワイルドナイツ/8)☆
WTB ヴィリアメ・ツイドラキ(トヨタヴェルブリッツ/0)※
FB 矢崎由高(早稲田大学2年/1)
リザーブ
HO 佐藤健次(早稲田大学4年/0)※
PR 岡部崇人(横浜キヤノンイーグルス/0)
PR 森山飛翔(帝京大学2年/0)※
LO サナイラ・ワクァ(花園近鉄ライナーズ/3)
LO 本橋拓馬(帝京大学4年/0)※◎
SH 齋藤直人(元・東京サントリーサンゴリアス/20)☆ 共同主将
SO 高本幹也(東京サントリーサンゴリアス/0)◎
CTB ニコラス・マクカラン(元・ブレイブルーパス東京/0)
メンバー発表に合わせてエディージョーンズHCと共同キャプテンを務める原田と齋藤が会見に応じた。
エディージョーンズHC
JAPAN XVは世代を交代した、まさに改革のようなチームです。昨年のワールドカップに出場して選手は先発で3名しかいません。若いメンバーですが、1週間かけていい準備をします。イングランド戦に出ていたメンバーは学びを活かすことができる。マオリオールブラックスは情熱的でハングリーな姿勢とプライドをともに持っているチームなので、覚悟をもって挑んでいきたい。秩父宮でいい試合を展開することを楽しみにしています。
――イングランド戦を踏まえてマオリオールブラックス戦でみたい部分は?
JAPAN XVは日本代表ではないので、全く違うチームです。もう一度スタート、再起動するといった意味で捉えています。目的としては若手にチャンスを与える。現在地の確認も含めています。マオリオールブラックスはテストマッチ以外では世界で一番強いチームだと思っているので、ベンチマークを確認するには最高の機会だと思っています。またイングランド戦に出た選手はゲームタイムを獲得できるいいチャンスだし、リーグワンで出場がなかった選手にも同様に良い機会になると思っています。
![エディー・ジョーンズHC](/img/2024/0627/08eef2319cbdd48cac07e1a88856aca8_original.jpg)
エディー・ジョーンズHC
――イングランド戦では前半15分は「超速ラグビー」がうまくいっていたが
超速ラグビーは、決してバランスを持たずにプレーし続けるといったものではない。まだまだ体現する方法を学んでいる途中で、イングランド戦では非常にいい形が多々有りました。チームとしてまだまだ若いし、全体で160キャップに満たないチームだが、徐々に自分たちのスタイルを理解してきている。無茶にスピードを上げるわけではなく、それぞれのシーンでジャパンらしいラグビーをしていきたい。JAPAN XVは全く違うチームだが、同じスタイルでもちろんプレーしたいし、意図や意識といった面は変わりません。
もしかしたら、超速ラグビーについて誤解されているかもしれません。やみくもに無理してスピードにのるのではなく、それぞれの強みを、スピードを持ちながらプレーをするのです。落ち着きながら、バランスをとりながら。世界はバランスを取ってプレーするというのは当たり前のことです。やりたい形を模索しながら今後もジャパンらしいラグビーをしていきたい。
――SO山沢拓也について
彼はまだまだ若い選手。30歳だし、今後ピークを迎える選手だと思っています。ショートキックのスキル、スペースを見る感覚が強みなので、そこを生かしたプレーをしてほしい。
今回は若手を巻き込んで声をかけるという姿勢も見られているので、良いプレーを期待しています。
彼は、10番、15番の選手多思っています。どちらのポジションもカバーできるのはボーナスで、今週末は10番で、とてもいいチャンスだと思っています。
![山沢拓也](/img/2024/0627/4767c88c910479ec4d8d775418d62634_original.jpg)
山沢拓也
――バックローのリザーブがいない布陣について
本橋拓馬を今後4番ないし6番としての起用を考えているので、試してみたい。もちろん6番としてトレーニングしていますが、年齢も若いのでどちらにいくかは定まっていません。キャリー、タックルの強さはジャパンとしてプレーするために重要だ。
![本橋拓馬(左)](/img/2024/0627/ed06dec004112ba760f17fc20c89da0b_original.jpg)
本橋拓馬(左)
――今回、HO原田、SH齋藤の共同キャプテンにしたのは?
第一に、彼ら2人が素晴らしいプレーをすることが大切だと思っています。次に共同キャプテンとしてのチャンスは、ジャパンのキャプテンになるポテンシャルを秘めていることでもあるのでこのチャンスを活かしてほしい。
![共同キャプテンに任命された、齋藤直人と原田衛](/img/2024/0627/af203177860e952d101bc7bdb47faa7a_original.jpg)
共同キャプテンに任命された、齋藤直人と原田衛
――CTBトゥア、長田のポジションを(イングランド戦から)入れ替えた意図は
まだ色々と試している途中といったところが一番の理由です。チームを作り上げている中で、今後どうするか模索しています。ワールドカップ後は、チームを作り上げていく段階なので、いろいろなコンビネーションを試しながらやっています。
![小瀧尚弘](/img/2024/0627/13f9ccdb3046fa93dfc318d93bea0192_original.jpg)
小瀧尚弘
――LO桑野詠真、小瀧尚弘に期待すること
選手層を厚くするために、選手それぞれの才能を育成していきたいと思います。2人はサイズはないかもしれませんが、トレーニングもうまくやっていますし、日本人のLOとして活躍できるのは現状、彼ら二人以外いないと思っています。トレーニング、育成を経て、ここまで来ているので期待しています。
![佐藤健次](/img/2024/0627/1acdb86536bb52b3fc34c5198a8c60e1_original.jpg)
佐藤健次
――SH小山大暉、HO佐藤健次に期待すること
小山は強みであるオーガナイゼーションを発揮してほしい。非常にタフな選手で、今週いい形で練習しているので、強みを出してほしい。
佐藤はとても若いHOでエネルギーに満ちていてまだ学びの途中ですが、エネルギーを発揮しながらいいプレーを期待したい。
HO原田衛 共同キャプテン
![原田衛](/img/2024/0627/a510d9cbe4173bcfbb8fc3fd7d37e4bf_original.jpg)
原田衛
最初の20分のところでしっかり1週間やってきたことを全員でやることと、僕はセットプレーのところをやりたい。
――ゲームキャプテンとして意識していることは
ゲームプランとFWがやることをしっかり理解することを意識しています。あとはプレーで引っ張っていかないといけないと思います。
――リーチさんから何かアドバイスは?
いや、ないです(苦笑)
――超速ラグビーの理解は
全員がオプションになって、速く動いてスペースにボールを運ぶ。速く無理やりボールを回すのではなく、全員がインテント(意図)を持って、アタックしていくのが超速ラグビーなのかなと思います。
SH齋藤直人 共同キャプテン
![齋藤直人](/img/2024/0627/c89826fd3749b606742c52ba31e6000a_original.jpg)
齋藤直人
リザーブからの出場なので、ゲーム状況を前半見ながら、チームプランと状況に応じたプレーをしたいですね。必ずやりたいのはチャンスがあればアタックする姿勢を見せたい。
――超速ラグビーの理解は
バランスの部分、試合中キックを使わなければいけない場面もあると思うし、今回にあるのは速いプレーだと思います。速いプレーをしながら判断していくことをできるようになることが目標とすべきこと。この1週間取り組んできた、スペースがどこになるのか、ボールをどこに動かすのかを更に伸ばさないといけない。